166●第一次世界大戦後の日本の経済・社会・文化
●経済の発展
第一次世界大戦中の好景気による輸出増加で
船成金と財閥が力を強めた。
しかし、物価上昇や米商人の買い占めにより、
米騒動が富山県から全国へ波及した。
●社会運動
戦後の不景気で小作争議や労働争議が増加。
日本初のメーデーが行われた。
差別からの解放を目指す
全国水平社が結成されて婦人運動も活発化。
1923年、関東大震災による大被害を受け、社会不安が広がった。
●政党内閣と普通選挙
大正デモクラシーといわれる民主主義の風潮が
吉野作造らの民本主義や護憲運動により広い支持を受けた。
その影響もあって日本最初の本格的な政党内閣である、
原敬内閣が成立した。
1925年には25歳以上の男子に選挙権が与えられた。
それと同時に共産主義運動などを取り締まる治安維持法が制定された。
●文化と教育
●●教育
中等・高等教育の普及、科学の発達、生活の近代化が進んだ。
●●文化
大衆文化の発達。
「中央公論」「改造」などの総合雑誌などの急速な発展。
明治の自然主義文学に代わって、個人主義・新理想主義を
尊重する白樺派が登場する。
芥川龍之介が「羅生門」「鼻」などを著す。
1925年にラジオ放送が開始。
●大正文化の発展
●●学問
本多光太郎(特殊な鋼の発明)
西田幾多郎(哲学)
●●文学
白樺派(武者小路実篤、志賀直哉、有島武郎)
芥川龍之介
プロレタリア文学(小林多喜二、徳永直)
●●芸術
小山内薫(演劇)
山田耕筰(音楽)
梅原龍三郎(美術)
●米騒動
1918年に起こった。
シベリア出兵を見越した商人たちによる
米の買い占めなどで米価が跳ね上がり、
富山県の主婦らが米の安売りを求める
運動を起こした。
●普通選挙法が成立したのは
加藤高明内閣のときである。