160●近代産業の発達
●官営工場の払い下げ
政府は財政負担を少なくするため、
官営工場を民間に安く払い下げた。
これにより、三井、三菱、住友などの財閥が生まれた。
●第一次産業革命(軽工業の発達)
●●時期
日清戦争前後に綿糸紡績業・製糸業・織物業などが発達。
※軽工業・・・綿・糸・織物など「軽いもの」を作る工業と覚えよう。
●第二次産業革命(重工業の発達)
●●時期
日露戦争前後に製鉄・機械・造船などが発達。
●●八幡製鉄所
1901年に日露戦争の賠償金の一部をもとに設立した。
北九州の石炭や中国の鉄鉱石が原料。
●●鉄道
1889年に東海道線が全通。
政府は軍事上の目的から民間鉄道を国有とした。
※重工業・・・「鉄・機械・造船」、重いものを作る工業と覚えよう。
●貿易の発展
近代工業の資源に乏しい日本は綿花などの工業原料を輸入し、
工業製品として輸出する加工貿易を行った。
●資本主義の発達
日本銀行を設立して国家財政の安定を図るとともに
日本の産業革命が財閥ごとに独占につながった。
その結果、金融などを財閥が支配するようになった。
さらに財閥の力は経済だけではなく、政治や軍事にも及んだ。
つまり、財閥は日本という国自体を支配するようになったのである。
財閥が栄える一方で、中小企業の賃金は低く、労働条件も悪いまま。
そのため全国各地で労働争議が起こるようになった。
社会主義思想も広まったが、
1910年に大逆事件が起こり、
幸徳秋水などが死刑になった。
●●公害
足尾銅山鉱毒事件が起こる。
田中正造が天皇に直訴したが認められず。
●●財閥は金融・貿易・鉱山などの多角経営を行った。
●●第一次産業革命において、
綿製品の主な輸出先は朝鮮と中国、
生糸の主な輸出先はアメリカであった。