●痛風とタンパク質の関係とは?
まず、痛風の原因からみていきましょう。
痛風の原因となる物質は「尿酸」です。
「尿酸」は血液の中に混じっています。ところが、暴飲暴食・運動不足・ストレス・アルコール過剰摂取により、血液中の「尿酸」が異常に増えてしまい、「高尿酸血症」となってしまうのです。
「尿酸」は体内細胞の老廃物です。
これは「プリン体(プリンヌクレオチド)」という物質からできます。暴飲暴食・アルコールの飲みすぎはプリン体を増やします。ちなみにビールにはプリン体が多く含まれています。
※プリン体という呼称はお菓子のプリンではなく、プリンヌクレオチドという物質名からきています。
ストレスも大敵です。ストレスは身体の機能が狂わせますから、プリン体を含む食品を大量に摂っていなくても痛風になる可能性を高めます。
尿酸の原因はプリン体。
だったら、プリン体を多く含む食品を控えればいいという考えに行き着きますね。
プリン体を多く含む食品には、次のようなものがあります。
まず、アルコール。
アルコールは肝臓での尿酸の生成を高め、腎臓からの尿酸の排泄を悪化させます。
アルコール飲料の中でプリン体が特に多いのはビールです。
肉類ではレバー・舌・サラミなど、あん肝・たらこ・うに・白子など。
逆に、豚ロース、豚ばら、牛肩ロース、牛肩ばら、牛タン、ウナギなどはレバーなどと比べると少なめです。
タンパク源である肉類には、しっかりとプリン体が含まれています。極めてプリン体の多いレバーと比べて少ないというだけです。
筋肉肥大を目指して日々のトレーニングを続ける人は、気をつけないと、どうしても肉類が増えがちです。ばら肉やロースが、レバーと比べて含有比率が低いとしても、体内に取り込む量が増えればプリン体を多く摂取することになってしまいます。
以上のように、筋肉肥大に必要なタンパク質を「一般的な食事」のみで補おうとすると、痛風のリスクも高まることは知っておいて損はないでしょう。
ちなみに、鶏卵はプリン体がゼロです。
卵をうまく食生活に組み込めば、痛風のリスクを下げて、タンパク質を補充することができます。
筋トレをするにあたり、知っておくべき情報は多いですね。
知識が増えると、食事が一段と楽しくなります。
朝食はプロテインで30gのタンパク質、昼食にハンバーグ定食で40gのタンパク質を摂った。今日はあとこれだけのタンパク質が必要だな・・・。このように、いつも計算しながら食事を摂るようになります。
ただし、タンパク質だけを意識すると、プリン体をせっせと取り込むことにもなりかねません。
筋トレで筋肉肥大に成功して、理想の体型を手に入れた。ところが、たびたび痛風で苦しんでいる・・・・・・、なんていう身体になっちゃうのは避けたいところですからね。
痛風は、ほんとに痛いらしいですよ。
風が吹くだけでも痛くなる、「痛風」というネーミングが的確であることが、体験するとわかるそうです。絶対、体験したくないですけどね。