●体験談→ なぜ、低タンパク食生活を始めたのか?
きっかけはダイエットだった。
暴食を続けたところ、体重が13kgも増えてしまった。
運動は皆無。増えた体重は、すべて脂肪分である。
食事を減らすと、最初は辛かったが、次第に朝の目覚めがスッキリするようになった。
それが気持ちよくて、最終的に1食~1食半に落ち着いた。
タンパク質が不足していたためか、時々、頭がボーっとした。
食事を多めに摂ると回復するのだが、そのたびに内臓からくる不快感がイヤで仕方なかった。
「頭がボーっとする」のと、「内臓からの不快感」を天秤にかけて、少食を選んだというわけである。
●なぜ、高タンパクの食生活を今は送っているのか?
仕事の合間にスーパー銭湯へ行っていた。
毎日のように通うと、月に1万円少しかかる。
あるとき、スポーツクラブのチラシを目にして、月9千円で風呂にも入れることを知った。
「風呂のついでに運動もできるし、費用も抑えられるし、こっちのほうがいいじゃん」
スポーツクラブに入会した目的は、あくまでも風呂である。運動はオマケみたいなものだった。
入会してみると、先輩会員がせっせと運動している。
僕より年上の人が立派に盛り上がった筋肉で、そこらをウロウロしている。
風呂だけでも月9千円。風呂に入って筋トレをしても同じ月9千円。
せっかくだから筋トレをやってみよう。
早速、翌日から筋トレを始めてみた。
いやぁ、苦しいですね、さすがに。筋トレでフラフラになる日々が続いた。そのときは「超回復」なんて知らなかったので、毎日、筋肉痛に耐えながら、慣れない筋トレを続けた。
ある夜、無性に「肉」が欲しくなった。1食から1食半に自分には考えられない食欲である。しかも、「肉」は2日に1回しか食べないように注意していた、「警戒していた食品」である。
ガマンして寝ようとしたが、頭の中に「肉」が浮かんできて眠れない。仕方なく、マクドナルドへ行き、ハンバーガーを2つも食べてしまった!
「こんな消化の悪いもんを2個も。しかも夜中に・・・。睡眠が浅くなるだろうなあ」
食べてから、ひどく後悔したが、ハンバーガーを食べたら身体が落ち着いて眠ることができた。
次の日もスポーツクラブに行って筋トレ。
またまた、夜中に「肉」が欲しくなった。
今日は牛丼にしておこう。
吉野屋に行って「大盛牛丼」を食べてから、また深く後悔。
しかし、身体は落ち着き、やっと眠れた・・・・・・。
以後の1週間は、毎晩、ハンバーガーか牛丼を食べていた。
次第に身体の求めるタンパク量が増えた。
ハンバーガーの数が3個になり、牛丼に卵をのせるようになった。
食べ終えると、身体の欲求がおさまる。ホッとする。
その一方で、こんなものを毎晩食べたらダメだよな・・・・・・という思いがよぎる。
また、起床時のスッキリしない不快な目覚めもイヤだった。少食だった頃の爽やかな目覚めとは全くの正反対。
さらに、日中、いつも胃腸に何か詰まっているような「重さ」も不快だった。筋トレで身体がタンパク質を求めていることは理解できた。しかし、ハンバーガーや牛丼を食べ続ける生活は身体にも精神にも良くない影響を及ぼしていることは明らかだった。
しかし、筋トレは楽しかった。せっかく始めた新しい世界をもっと味わってみたいと思い始めていた。筋トレをもっと続けて、自分の身体の変化を確認したいと思うようになっていた。
「極めて低タンパクな食生活」の頃、毎日1食か1食半だった。
朝食は「ワカメスープ」または「昆布スープ」のみ。
昼食は好きなものを食べる。ハンバーグ、トンカツ、ラーメンなどなど。
夕食は玄米にワカメ・昆布・ひじき・かつお節、これにお湯をかけた雑炊らしきもの。
1日の総カロリーは1000kcalから多くて1500kcal。
1日の総タンパク質は30gから多くて50gといったところ。
こんな食生活のまま、筋トレを張り切って始めたのだから、身体が変調するのは当然である。
夜に牛丼やハンバーガーを食べたが、それでも1日2食だ。カロリー量だって標準より少ないほうだろう。
しかし、個人的な感覚だが、少食の頃と比べると、内臓からくる不快感には耐えられないものがあった。少食からもたらされる爽快感は、タンパク不足によって頭がボーっとしたり、記憶力や思考力が少々ダウンしたりしても、それだけの代償を支払う価値があったのだ。
1日2回の食生活をスグにでもやめたい。しかし、タンパク質をもっと摂りたい、そのためにはプロテインを活用するしかない!と考えたのである。
ダイエットをしていたときにプロテインを買ったことがある。しかし、途中で飽きてしまった。
あの粉末状の極めて不自然で人工的で薬のようなものを1日に何度も水で溶かして飲むことに耐えられなくなったのだ。
しかし、今回は筋トレという新しい活動が加わっている。
筋トレを続けて筋肉を肥大化させるためには、タンパク質の量をもっと増やさなければならない。
結局、食生活でタンパク質を摂らなければならないのだ。
肉・魚・大豆から摂るか、プロテインから摂るかの違いである。
肉や魚のほうが、栄養に分解する手間がかかる分、胃腸への負担は大きいはずだ。つまり、僕の嫌悪している「胃腸の負担からくる不快感」が大きくなるということ。
だったら、残された選択は「プロテイン」のみ。プロテインのほうが普通の食事よりも胃腸への負担が軽いはず。カロリーだって低いし、何しろ、胃腸に入れる「量」が全く違うのだから、プロテインのほうが不快感を抑えられるはずだ。
手元にあるプロテインの成分表をみると、プロテイン21gでタンパク質は18.4g。
これと同じ約20gのタンパク質を普通の食品から補おうと思えば、肉だったら100gも食べなきゃいけない。
21gのプロテインと100gの肉、胃腸に負担をかけるのは、「肉」であることは明らかだ。
「胃腸への負担」という1点に絞って比較検討した結果、僕はプロテインの活用を決めた、というわけです。